アシナガバチの雑学

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あしながバチ

アシナガバチは、私たちが思いもしないような、ユニークな側面が多くあります。

今回の記事では、アシナガバチにまつわる雑学の数々をご紹介していきます。きっと、その雑学を知ることで、よりアシナガバチの存在が近くなるはずです。

益虫として存在するアシナガバチ

農作物を守ってくれる

アシナガバチは、私たちにとって益虫としての側面を持っています。なぜ益虫なのか、それは、農作物を害虫から守ってくれるという存在だからです。

農作物の中には、蛾の仲間の幼虫が好物とするものがあります。アシナガバチは肉食であり、それらの幼虫を捕食するという特性を持っていることから、農作物を食い荒らそうとしている幼虫を自然と駆除してくれます。

アシナガバチの巣がその農作物を育てている場所の近くにあれば、それが自然の農薬として働いてくれますので、農薬を使わずとも農作物を育てることができます。そのため、健康的な農作物の生産が可能となるのです。

無闇に駆除はしないほうが良い

アシナガバチが益虫として働いてくれるのは、その巣のある近くの範囲です。そのため、益虫として働いてもらうためには、害虫から守りたい農作物の近くにアシナガバチの巣がなければなりません。

遠くからわざわざアシナガバチがやってきて、害虫を駆除するのではないという点から、無闇にアシナガバチを駆除することはあまりお勧めできません。せっかく自然の農薬として活動をしてくれるものを、自ら排除してしまうことになるからです。

刺される危険性があるという理由があるならば、駆除を行うことも致し方ないですが、益虫として存在するアシナガバチですからできるだけそれを駆除するのは避けるようにしましょう。

アシナガバチの寿命はどれくらい?

アシナガバチの一生

人間の一生は、日本人であれば平均して80年以上はあるとされています。それでは、アシナガバチについては、どれくらいの寿命があるのでしょうか。

アシナガバチは女王蜂と働き蜂でその寿命が変わります。まず、働き蜂の寿命はとても短く、ほんの数ヶ月というのが実情です。春から夏の始めにかけてに生まれ、夏場にしっかりと働いたら、冬を越すことはなく死んでしまいます。

女王蜂については、働き蜂よりも体力があるため、冬を越して生きることができます。しかし、そんな女王蜂でも寿命は一年であるため、一度の季節しか生きることはできないのです。

アシナガバチのコロニーの寿命

アシナガバチの社会は、一つの巣を中心としたコロニーで営まれます。アシナガバチに寿命があるように、このコロニーにも寿命が存在しています。

コロニーの寿命は、女王蜂の寿命である一年と連動しています。また、アシナガバチが同じ巣を次の年度も使わないという性質にも関係があります。そのため、一度作られた巣は放置され、新しく生まれた女王蜂は違う巣を作るようになります。

このような理由から、アシナガバチの一つのコロニーの寿命は約一年程度であり、次の年度には新しいコロニーが子孫によって作られることで種の保存が続いていきます。

ベランダなどで洗濯物を取り込む際には注意を

洗濯物にアシナガバチが潜んでいることがある

ベランダで洗濯物を外干ししている方は、アシナガバチの活動期間中である暖かい時期は気をつけておきましょう。なぜならば、洗濯物にアシナガバチが潜んでいる可能性があるからです。

アシナガバチが洗濯物に寄ってくる一つの理由として、洗濯物の水分を求めてやってくることが考えられます。その他、たまたま洗濯物に潜んでいたということもあるでしょう。

性格が穏やかなアシナガバチでも、危害を加える者に対しては針を刺します。洗濯物を取り込んでいる時や、取り込んだあとで室内にアシナガバチが侵入してしまうと刺される危険があるため、注意してください。

高い場所にあるベランダは巣を作られやすい

洗濯物にアシナガバチがたまたま潜んでいる、そのようなことが起こるのは、近くにアシナガバチの巣が作られていることが原因かもしれません。

2階や3階などの少し高い場所にあるベランダであり、なおかつ雨よけの屋根がついていれば、そこはアシナガバチにとって巣を作りやすい環境になります。巣が作られると当然その周辺が生活圏になるため、洗濯物にもアシナガバチがついていても不思議ではありません。

自宅のベランダがアシナガバチにとって巣を作る環境に適しているかどうかをチェックすることも、被害を防ぐ予防策の一つになります。

その他の対策関連の話はこちら → アシナガバチは1年をどう過ごす?

まとめ

アシナガバチは、短い寿命の中でもしっかりと生きて、そして次の世代へ命のバトンを託しています。また、その活動の中では、私たちの生活にとって有益な役割も果たしてくれています。

これらの雑学を知ることで、アシナガバチのことをとても興味深い生き物だと感じることができたのではないでしょうか。